消費者物価指数（Consumer Price Index）は、頭文字をとってCPIと呼ばれ、主要国が定期的に発表する重要な経済指標で、
現在の成長率とインフレ率の水準をタイムリーに垣間見ることができます。
CPIで見るインフレ率は、購買力や財・サービスの価格上昇を具体的に見ることができ、国の金融政策に影響を与える要素のひとつです。
CPIは、食料品やエネルギー、医療などのサービスなど、あらかじめ決められた消費財のバスケットの各品目の価格変動を平均して算出されます。

前述したように、金融政策に影響を与え、ひいては金利が通貨高に直接影響するため、FXトレーダーにとって有用な指標となっています。
CPIの発表日は通常、毎月行われますが、ニュージーランドやオーストラリアなど一部の国では四半期ごとに行われます。
また、ドイツの指数のように年単位で発表する国もあります。米国労働統計局は、1913年以来、CPIを毎月発表しています。

では、CPIは経済にどのような影響を与えるのでしょうか。多くの場合、インフレ率の上昇は、景気を悪化させ、インフレ傾向を抑制するために、政策立案者によって設定されるベンチマーク金利の上昇につながります。その結果、金利が高い国ほど通貨高になる可能性が高くなります。
逆に、金利が低い国は、通貨安になることが多いということです。
CPIの発表や改定は、他の通貨に対して通貨の価値を変動させる可能性があり、熟練したトレーダーが利益を得ることができる有利な変動幅でトレードを行うことができます。

また、CPIデータは、国内経済の状況に対する政府の経済政策の有効性を示す指標として認識されていることが多く、FXトレーダーが為替変動の可能性を判断する際の材料となります。CPIは、生産者物価指数などの他の指標と組み合わせて、FXトレーダーがインフレ圧力をより明確に把握するために利用することもできます。